虫の世界をプロが教えます!
毎月5日は虫コラム。あなたの知らない虫の世界をプロが教えちゃいます!
つつがない秋から初冬にかけての山歩き
いよいよ秋も深まり山々の色づく紅葉シーズンを迎えます。
肌寒い季節となりましたが、皆さまつつがなくお過ごしでしょうか?
ゴキブリさんやムカデさんの繁殖期も終わり、虫嫌いの方にはようやく安心できる季節になりました。
「虫の少ない秋からソロキャンプに挑戦!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
11月は多くの虫たちが冬眠に入る時期で、少々暖かい日が続いても出歩く虫は、アリさんとカメムシ、トビムシ、チャタテムシくらいです…。
すっかり虫の気配のなくなった山野は、安心して楽しめる行楽地と感じるに違いありません。
しかし、そんな11月以降の肌寒い季節ほど猛威を振るう、危険な生物が山野には潜んでいるのです…。
死亡例もある感染症を引き起こす”見えない小さな虫”
それは肉眼では見えず、知らぬ間に衣服に付着し、じわじわと素肌へと移動して吸着します。
皮膚に吸着してから6時間以上を経過すると、時として深刻な感染症を発症します。
皮膚には特徴的な黒色の刺咬(しこう)痕(あと)が残ります。
その生物のもたらす感染症の潜伏期は5〜14日で、39 ℃以上の高熱を伴って発症し、その後数日で体幹部を中心に発疹がみられるようになります。
秋から初冬にかけて猛威を振るう、この危険生物の名は「つつがむし」。
眼に見えないほど小さな吸血性のダニの一種です。
*このほかにも何種類かいます。詳しくは宮崎県衛生環境研究所のHPへ
つつがむしの「つつが」とは病気や災難のことをいい、災いをもたらす虫の意から名付けられました。
このつつがむしの引き起こす感染症を「つつがむし病」と言います。
日本国内では毎年500人前後が感染し、毎年数名が亡くなっています。
つつがむしは、虫たちの多くが冬眠に入る11月以降に卵から孵(かえ)り、幼ダニが宿主に吸着します。
普段は野ネズミを自然宿主として生活していますが、その感染環の中にヒトが入り込むとヒトが宿主となり襲われます。
村に顕微鏡など無い昔、突如現れる黒い虫さされ痕…。
高熱と発疹を伴い、時として命を落とすこの謎の病に、誰もが恐れおののいたことでしょう。
ダニの一種であるツツガムシの種名が○○ダニとされていないのは、上記の歴史的背景があるためで、昔から巷で呼ばれていた“災いをもたらす虫”という名をそのまま採用しています。
つつがむし対策
① 皮膚の露出を徹底して防ぐこと
② 雑草の草丈の高い藪にむやみに足を踏み入れないこと
③ テントを張って野宿する場合は、下着も含めて必ず着替えること
※ 眼に見えない小さな有毒ダニから身を守ることはなかなか難しいため、できれば整備されたキャンプ場やグランピング施設を利用するのが無難です。
虫の少ない季節だからと油断せず、積極的に虫よけ対策を行ってください。
つつがない山歩きには、タニサケの「ナチュラルハーブバリア」をおすすめします。
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