害虫対策マニュアル
Manual
MOUSE
ネズミの退治マニュアル
 
            ネズミ
国指定の衛生害虫なのは、やはり理由があります。人々が農耕を始めた時、ネズミとの戦いのゴングが鳴らされました。先人たちは高床式にネズミ返し、猫を飼う、などあらゆる手段を講じて対抗してきました。しかし中世にはコレラやペスト病を拡散して欧州の人口を激減させ、現代社会においても世界各地で穀物を食い荒らし、病気を蔓延させ、いまだに人との抗争に終止符が打たれることはありません。かわいいのは映画の中だけかも。
ネズミ対策 Q&A
ネズミの被害を受けないために
ネズミを家に入れない、住みつかせないためには、侵入してくる理由を知り、適切な処理をすることが一番です。
直ぐにできる予防法としては次の3つがあります。
①残飯は放置しない
②穀類・小麦粉・お菓子等は、プラスチックのような硬い容器に保管する
③こまめに掃除して食品くずを残さない
④ペットの食べ残しは就寝前には片づける 
なんだか食べ物についての話ばかりですね…。よほど食いしん坊なのでしょうか?
                
詳しくは下の項目をチェックしていきましょう!
              
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                    ネズミがもたらす被害にはどんなものがあるの? 
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                    衛生上の被害と経済上の被害があります。 - 衛生上の被害
 ネズミに寄生したノミやダニ、またネズミ自身が様々な病原体(ペスト・赤痢、腸チフス、ワイル病、パラチフスなど)を保持しています。そんなネズミが触った場所・食べ物に気づかず接触し、病気に罹ってしまうことも。また、ネズミのフンから病原菌が広がってしまうこともあります。加えて、ネズミに寄生していたノミやダニが人間に寄生しようと吸血することも考えられるため、侵入が疑われる場合には早めの処置が大切です。
- 経済上の被害
 ネズミは伸び続ける歯を研ぐために硬いものを齧る習性があります。そんなネズミは齧るものを選んでくれるわけもなく、家の柱・壁・家具は勿論、電気コードが齧られ停電・火災につながることも。また、電車やビルの配電盤だからと遠慮してくれないネズミたちは、鉄道を止めたり、会社のコンピューターのデータを飛ばしたりと大きな被害に繋がることもあります。
 これらの被害の多くは、ネズミが屋内に侵入、住みついてしまうことにより引き起こされるものであるため、ネズミの侵入を防ぎ、住みつかせないことが大切です。 
- 衛生上の被害
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                    ネズミはどうして家内に侵入するの? 
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                    居心地の良い環境(エサが多く、暖かい)を求めて侵入します。 ネズミの1回の食べる量は少ないですが、ほぼ1日中食べており、1日に体重の1/4程のエサが必要だといわれています。雑食性でなんでも食べてしまうため、食べ物が豊富な人家はネズミにとって格好の住処になります。 
 また、ネズミは冬眠をせず冬でも活動は出来ますが、寒いのが得意なわけではありません(10℃以下になると動けなくなることも)。風をしのげて、冬でも暖かい人家はネズミにとっても非常に過ごしやすい環境になっているのです。
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                    ネズミが潜んでいるかはどうやって判断するの? 
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                    ラットサインが見つかったらネズミの侵入を警戒しましょう。 ネズミが侵入しているかは、フン、かじった跡、足跡、ラブサインと呼ばれる黒いこすり跡といった『ラットサイン』によって分かります。ラットサインのうち、フンや足跡は侵入しているネズミの種類によって違い、適切な駆除を行うための重要な情報になります。 
 また、ネズミは夜行性のため、皆さんが寝静まった頃に活発に動き出します。寝る頃、寝ているときに屋根裏や床下から物音がしたら、それはネズミの仕業かもしれません。  
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                    家に侵入するのはどんなねずみ? 
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                    人家に侵入するネズミは主に3種類です。 人家に侵入するネズミは、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類であることがほとんどです。ネズミの種類によって好物や特徴が異なるため、それぞれに適した駆除を行うことが、素早い解決につながります。   
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                    ネズミは家のどんなところに潜んでいるの? 
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                    狭くて暗い場所を好みます。 住処は屋内の場合と屋外の場合があります。 
 屋内では、床下や天井裏、壁の中などを住処にしていることが多いです。
 屋外では、物置小屋、下水、石垣の隙間などです。
 また、住処が屋外の場合でも、エサを求めて屋内に侵入してくることがあります。
 夜行性であるネズミは、昼間はすみかにこもり、寝静まった夜に移動し餌を集めます。
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                    ネズミの侵入を防ぐにはどうすればいいの? 
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                    ネズミに破られにくいもの(金網や防鼠用のパテ)で入り口を塞ぎましょう。 ネズミの侵入口には、毛や足跡、黒ずみ汚れなどのラットサインがあります。そのような場所は、金網・防鼠用のパテなどで塞ぐことで、侵入を防ぐことができます。一時的な侵入防止であれば、ベニヤなどの薄い板でも行えますが、ネズミの持つ強靭な歯によって直ぐに削られ、また侵入を許すことになります。 
 ネズミの侵入口の候補は沢山ありますが、特定できない場合でも、ネズミの種類が分かっていれば侵入経路の候補を絞ることが出来るため、侵入口を探しだし、塞ぐようにしましょう。  
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                    ネズミに侵入されてしまったらどうすればいいの? 
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                    まずは情報収集と環境の改善を行いましょう。 ネズミが侵入していることが分かった場合には、ラットサインなどから、どこから入って、どこを移動しているか、移動経路などを特定しましょう。ネズミとの戦いは長期戦になることも多くあります。今後の戦いに備え、情報を集めておくことが大切です。また、駆除を行うだけでなく、ネズミのエサとなるようなものを片付け、住みづらい環境を作っていきましょう。 
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                    ネズミの駆除方法にはどんなものがあるの? 
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                    物理的な駆除と化学的な駆除の2通りがあります。 物理的な駆除には粘着シートや捕獲器を使用した方法があります。これらの方法は、確実にネズミが捕まっていることが分かりますが、ネズミの移動経路を綿密に調査して、歩く場所よりも、段差などでねずみが「飛び移る先」を見極めて仕掛けなくては有効活用できません。また捕獲しても片づける必要があります。それに対し、化学的な駆除には殺そ剤などを使用した方法があります。この方法(中でも遅効性の毒を使用したもの)は、屋外でネズミが息絶えることも多く、ネズミの死骸を見ずに駆除できる可能性もあります。 
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                    駆除製品の良い使い方は? 
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                    ネズミの通り道に沢山のトラップを仕掛けましょう。 物理的な駆除、化学的な駆除どちらともネズミの通り道を中心にトラップを設置することが大切です。基本的には数を多く置くことでネズミのトラップへの接触率が上昇し、成功率も上昇します。但し、毒エサについてはネズミが食べることで効果を発揮するため、毒エサ以外に食べられるものを片付けておくことが大切です。また、ネズミが食べ物を取る場所は大体決まっていることが多いため、食べない場所に置いてある毒エサは、よく食べる場所へと移すことで、効率手的にネズミに食べさせることが出来ます。 
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                    捕獲・駆除した後の処理はどうすればいいの? 
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                    生ごみとして廃棄します。 粘着シートに捕獲したネズミも、殺そ剤などによって死んだネズミもビニール袋などに入れ、生ごみとして廃棄します。その際には、ネズミについている病原菌や、ダニ、ノミが身体に付着しないよう、マスクと手袋でガードして行うようにしましょう。 
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                    タニサケの殺そ剤 2種類の違いは? 
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                    有効成分と剤型などが異なります。   
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                    おすすめの駆除剤は? 
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                    コロソブロック - 穀物類の粒をロウで固めてありますので、水にぬれても腐敗せず、また形がくずれず、誘引効果が長持ちします。
- ドブや下水口などぬれる場所で使用できます。
- コロソブロックの有効成分も時間をかけて効くので、仲間のネズミに警戒心を与えることなく、グループごと退治できます。
- 速効性の毒ではありませんので、4~5日食べつづけさせることにより効果が発揮されます。
 コロソ粒剤 - 「コロソ粒剤」は、農薬成分のクロロファシノンを配合しており、少量でも効果が出ます。ワルファリン抵抗性のネズミにも効きます。
- 野菜などを保管している場所や農作物倉庫、畑や菜園で使う事が出来ます。
- こちらも遅効性の毒なので、仲間のネズミに警戒心を与えることなく退治できます。
- 速効性の毒ではありませんので、4~5日食べつづけさせることにより効果が発揮されます。
 
 
                   
                   
                   
                   
                 
                